– この例会は終了いたしました(2018/7/18)-
2018年度7月例会連絡書
下記のように7月例会を行いますのでお集まりください。
会長 小澤純
記
日時: | 2018年7月14日(土)18時30分 |
場所: | 東京文化会館中会議室2(上野) |
講演: | 一柳富美子氏「ロシアピアニズム:その歴史と特徴」 |
会費: | 会員:無料/非会員(一般):3,000円/非会員(学生):1,500円 |
内容要旨
ピアノ音楽大国ロシアは歴史的には後進国である。その後進性が実は強みとなった。本講演では、
- 日本でほとんど知られていない19世紀ロシア音楽史の実態を当時の社会の動向と照らし合わせて紹介し、ピアノ後進国が大国へと成長した過程を考察、ロシアピアニズム黎明期を浮き彫りにする。ラフマニノフの親世代が愛好した楽譜集や1866年モスクワ音楽院第1期生の入学データなど未公開情報満載である。
- ムソルグスキー《展覧会の絵》とチャイコフスキー《四季》というロシアを描いた二大傑作小品集が1870年代半ばのほぼ同時期に誕生した背景を紹介し、この2つの作品に関して日本で流布している誤解を明らかにする。
- さらに、これまでピアノだけでも2000時間以上のレッスン通訳を務めた経験から、ロシアピアニズムの特徴とは何か、そもそもロシアピアニズムは存在するのかという疑問を考察し、
- 最後に、現代ロシア音楽界が抱える課題と今後の展望について言及する。