演奏表現学会主催 ワークショップ2019

ピアノを演奏したり指導したりする際、どのように弾こうかと迷った経験はありませんか?演奏表現学会では今年も体験型ワークショップを開催いたします。
演奏表現そのものは個々の問題ですが、その根本となる楽曲の理解には、作曲家や作品の背景にある歴史や民族の意識、楽器の構造に関する知識、形式や和声の理解、旋律やリズムの分析などが不可欠です。本学会は、このような認識に基づいて演奏、作曲、音楽学、音楽教育など各分野の専門家が連携し、個人では知ることが難しい総合的な理解を探究していくことを目的としています。
ワークショップは、学会での研究成果を実感する貴重な機会です。会員以外の方々も、普段の個人レッスンでは不可能な学習体験ができますので、ぜひご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしております。

会長 小澤 純
理事長 二宮 洋

●概要

日時 2019年8月10日(土) 13:00より
会場 昭和音楽大学南校舎 A311教室 小田急線新百合ヶ丘駅(南口)下車徒歩5分
http://www.tosei-showa-music.ac.jp/access.html
対象 ピアノ学習者/指導者/演奏家
費用 正会員:1,000円/学生会員:無料/一般:3,000円/一般学生:1,000円
申込 申込フォームよりお申し込みください(7月31日締切)。
お問合せは、演奏表現学会ホームページhttps://www.cempra.jpよりご連絡ください。
☆ワークショップ終了後18:00から懇親会を予定しています。お申込の際に出欠をお知らせください。

申込フォーム:https://forms.gle/bejV7MK1rs8yy3JX6

●プログラム

13:00-14:20 A-1
「バッハにおけるカンタービレ奏法とは?」
~J.S.バッハのインベンションとシンフォニアの演奏法・指導法~
(演奏表現学会理事/三谷 温)
14:20-14:30 休憩
14:30-15:50 A-2
「合唱の実体験」
(演奏表現学会会長/小澤 純)
15:50-16:00 休憩
16:00-17:30 A-3
「名演奏家たちが残したもの その尊いものを受けとめる」
(演奏表現学会監事/牧野 縝・演奏表現学会理事長/二宮 洋)
18:00- 懇親会

●内容

A-1 『バッハにおけるカンタービレ奏法とは?』
鍵盤楽器演奏家・指導者にとって普遍性のある作品であるバッハ/インヴェンションとシンフォニアを取り上げ、その指導法・演奏法について考察する。バッハ自身の序文にある「カンタービレ奏法」とは果たしてどのようなものであったのか、その可能性を実演を交え、参加者と対話形式で探る。(三谷 温)
A-2 『合唱の実体験』
以前にK、シルデ先生のマスタークラスの聴講にスイスに行った際、帰り際に先生に若い人特に子供達にピアノ指導する場合の基本は何ですかと尋ねた所、言下に「十分に歌わせる事」これは演奏の際の弾き方の事ではなく、文字通り歌唱する事でした。
ピアニストは大学の授業でもない限りなかなか歌うことはないと思います。ましてや合唱することは稀と思います。私は欧州合唱旅行を7回ほど行いました。あの深い響、協和する経験、思い切り声を出す等の経験は得難いものでした。これは特にピアニストに役立つ経験と思います。(できればヨーロッパの教会が良いですが)
今回は今年のテーマに含まれる東欧のコダーイの合唱曲を使って実際に歌う経験をしてみようというものです。オリジナルのままでは音域が広い、元来女声合唱などの問題がありますが、二宮理事長が男性参加もできるように移調した楽譜を作ってくれましたので、参加人数も見て2曲用意したものからオリジナル、移調したものを経験してみたいと思います。(小澤 純)
A-3 『名演奏家たちが残したもの その尊いものを受けとめる』
演奏家として、より良い演奏を目指していない者はいない。何が本当に良い演奏なのかを考え、模索しつつ努力していない者はいないだろう。
では目標になる理想的な演奏とは、どんな演奏なのだろうか。現代我々は、そのような理想をなかなか発見できないでいる。そして多くの人々が再び行き着くのが、いまだに語り継がれている往年の巨匠、例えばフルトヴェングラー、コルトー、ルビンシュタイン、などの半ば神話化された芸術家たちの演奏なのではないだろうか。しかし彼らの芸術は、何故我々を魅了し続けるのだろうか。その理由を考え直してみたいと思う。
まず何と言っても、如何に彼らが基本に忠実であったかの検証を試みる。そして彼らの芸術が、まさにその確乎たる基本の上に成り立っていることを再確認したいと思う。
また最近話題になっている何人かの若い演奏家の演奏と聴き比べ、違いを検討してみたいと思う。検討の要点としては:テンポ、リズム、アゴーギック、ハーモニーやポリフォニーの扱い方、間の取り方、等々。出来れば音色、音質等、録音では確認が不可能と思えるような問題にも触れてみたい。(牧野 縝)

第13回 演奏表現学会主催ワークショップ

ピアノを演奏したり指導したりする際、どのように弾こうかと迷った経験はありませんか?演奏表現学会では今年も体験型ワークショップを開催いたします。
演奏表現そのものは個々の問題ですが、その根本となる楽曲の理解には、作曲家や作品の背景にある歴史や民族の意識、楽器の構造に関する知識、形式や和声の理解、旋律やリズムの分析などが不可欠です。本学会は、このような認識に基づいて演奏、作曲、音楽学、音楽教育など各分野の専門家が連携し、個人では知ることが難しい総合的な理解を探究していくことを目的としています。
ワークショップは、学会での研究成果を実感する貴重な機会です。会員以外の方々も、普段の個人レッスンでは不可能な学習体験ができますので、ぜひご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしております。

会長 小澤 純
理事長 二宮 洋

●概要

日時 2018年8月4日(土) 13:00~17:30
会場 昭和音楽大学南校舎 A311教室 小田急線新百合ヶ丘駅(南口)下車徒歩5分
http://www.tosei-showa-music.ac.jp/access.html
対象 ピアノ学習者/指導者/演奏家
費用 正会員:1,000円/学生会員:無料/一般:3,000円/一般学生:1,000円

●プログラム

13:00-14:20 A-1
「音楽の盲点、そして演奏表現の基本的問題を探る」
(東海大学名誉教授、演奏表現学会理事長/二宮 洋)
14:20-14:30 休憩
14:30-15:50 A-2
「踊ればわかるショパンの舞曲・ポーランドのリズム」
(古典舞踏研究家/樋口 裕子)
15:50-16:00 休憩
16:00-17:30 A-3
「踊ればわかるマズルカ&ポロネーズのリズムⅡ」
(古典舞踏研究家/樋口 裕子)
18:00- 懇親会

●内容

A-1 「音楽の盲点、そして演奏表現の基本的問題を探る」
音楽の専門家達はもとより、音楽に多少なりとも関わる人なら当然分かっていると思っていることでも、意外な盲点があることを掘り起こす。それは何より、音楽の理解と表現のために決して欠かす事の出来ない基本と言える。テンポとは何か、リズムとは何か、旋律とは何か、和声とは何か、調とは何かといった基本中の基本を明確にすることとなる。それらを背景にして、指揮者の音はどこにあるのか、解釈とは何か、良い演奏とは何か、演奏者がやるべきことなど、さらに演奏表現の基本的問題に触れていきたい。(二宮 洋)
A-2 「踊ればわかるショパンの舞曲・ポーランドのリズム」
ポロネーズ、マズルカ(マズル、クヤヴィアク、オベレク)、ヴァルチック(ワルツ)など、ショパンの作品に使われているこれらのリズムは、ポーランド舞曲の代表的なリズムでもあります。基本ステップを体験して体感することは、ショパンのみならず、ポーランド舞曲全体の理解へつながります。そしてショパンはポーランド舞曲以外にタランテッラ、ボレロ、エコセーズ、コントルダンス、などの19世紀に愛されたダンスの音楽も残しています。これらの基本ステップも体験して、舞曲としてのショパンへアプローチしてみましょう。
※動きやすい服装と踊りやすい靴(ヒールが細くないもの)をご用意ください。(樋口 裕子)
A-3 「踊ればわかるマズルカ・ポロネーズのリズムⅡ」
昨年体験したダンス(ポロネーズ、マズル、クヤヴィアク、オベレク)をもう一度復習して、理解を深めます。A3では基本ステップだけでなく、数フレーズを踊れることを目標に進めていきます。
※昨年、受講していない方もどうぞご参加ください。(樋口 裕子)

第12回 演奏表現学会主催ワークショップ

ピアノを演奏したり指導したりする際、どのように弾こうかと迷った経験はありませんか?演奏表現学会では今年も体験型ワークショップを開催いたします。
演奏表現そのものは個々の問題ですが、その根本となる楽曲の理解には、作曲家や作品の背景にある歴史や民族の意識、楽器の構造に関する知識、形式や和声の理解、旋律やリズムの分析などが不可欠です。本学会は、このような認識に基づいて演奏、作曲、音楽学、音楽教育など各分野の専門家が連携し、個人では知ることが難しい総合的な理解を探究していくことを目的としています。
ワークショップは、学会での研究成果を実感する貴重な機会です。会員以外の方々も、普段の個人レッスンでは不可能な学習体験ができますので、ぜひご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしております。

会長 小澤 純
理事長 二宮 洋

●概要

日時 2017年8月11日(金・祝) 13:00~17:30 ※18:00から懇親会を予定しています
会場 昭和音楽大学南校舎 A311教室 小田急線新百合ヶ丘駅(南口)下車徒歩5分
http://www.tosei-showa-music.ac.jp/access.html
対象 ピアノ学習者/指導者/演奏家
費用 正会員:1,000円/学生会員:無料/一般:3,000円/一般学生:1,000円

●プログラム

13:00-14:20 A-1
「ドミナントを探せ‼」
(東海大学教授/二宮洋)
14:20-14:30 休憩
14:30-15:50 A-2
「踊ればわかるマズルカ&ポロネーズのリズム」
(古典舞踏研究家/樋口 裕子)
15:50-16:00 休憩
16:00-17:30 A-3
「踊ればわかるマズルカ&ポロネーズのリズム」
(古典舞踏研究家/樋口 裕子)
18:00- 懇親会

●内容

A-1 「ドミナントを探せ‼」
音楽の三要素である「メロディー」「リズム」「ハーモニー」は、人間に例えるとどうでしょうか。「メロディー」は顔で、表情もそこにあります。「リズム」は、人の動作です。それでは、「ハーモニー」は一体何でしょうか。それは人の心なのです。つまり、顔の表情も行動も心の表れであるように、音楽の根本は「ハーモニー」なのです。しかし、それは理解する必要があります。その鍵となるのが、「ドミナント」です。つまり、音楽は「ドミナント」に向かって行き、帰ることが表現の根幹にあるのです。ですから「ドミナント」に目を向け、基礎的解説と共に、演奏者と希望曲を募って表現の基本を探ります。(二宮 洋)
A-2 「踊ればわかるマズルカ&ポロネーズのリズム」
マズルカ、ポロネーズはポーランドを代表するダンスとして昔から現在まで踊られ、多くの作曲家が美しい作品を残しました。特にショパンはマズルカを作曲する際に「マズル」「クヤヴィアク」「オベレク」「ヴァルチック」のリズムを用いて、さまざまなタイプのマズルカを作曲しました。これらをよりよく理解するために、基本ステップを体験してリズムを見直してみませんか?(樋口 裕子)
※動きやすい服装と踊りやすい靴(ヒールが細くないもの)をご用意ください。
A-3 「踊ればわかるマズルカ&ポロネーズのリズム」
同上

第11回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2016年8月17日(水) 13:30~17:30
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『バッハ再考講習会を巡って』(二宮 洋・藤岡 由記・奈良 康佑)
「バッハ再考講習会」とは、2011年から米国コープランド音楽院にて開催されて来たもので、東西統合によって旧東独より公開された貴重な資料などによって、バッハ研究の新境地が開かれたことに起因する。それらを、若い世代に継承したいとの願いから、米国バッハ研究第一人者のレイモンド・エリクソン教授を中心とした講師陣によって開催されて来たものである。これを、ぜひ日本の夏期に開催するべく、2013年にバッハ講習会日本実行委員会が組織され、2014年から本年まですでに3回の開催を重ねて来た。今回からは特に、米国開催と統一し合わせて第6回目として行われた。したがって、米国はもとより台湾、中国、南米より参加者があり、国際的な講習会となっている。その運営に携わる本学会理事達と、参加した学会員を交えながら、その特徴と概要を巡って、お集りの皆さんとご一緒にバッハの理解と表現を考えていく。
A-2
『ダンスを踊って舞曲を知ろう~バロック時代の舞曲とダンスについて~』(村井 頌子)
バロック時代の舞踏会やオペラの中で実際に踊られていたダンスについて、ブレ、メヌエット、ガヴォットなどのステップを練習します。時代による舞曲の変遷、フランス様式とイタリア様式の違い、各舞曲の説明をします。原典楽譜を使って、どのように演奏したら良いかも合わせて説明します。各舞曲の実際のステップを知ることにより当時の雰囲気、リズムの取り方を感じることが出来ると思います。
A-3
同上

第10回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2015年8月8日(土) 13:30~17:30
会場 昭和音楽大学北校舎

●プログラム

A-1
『ピアノ連弾作品における演奏表現 ~メンデルスゾーン、シューマン、ブラームスの作品を取り上げて~ 』(小澤 純 )
メンデルスゾーン、シューマン、ブラームスの連弾作品を取り上げて、演奏表現上の問題について、多様な角度から討論する。
A-2
『藝術音楽の録音における音のバランスと音楽の伝わり方との関係 ~録音からみた演奏環境の設定,調整について~』(鈴木 和秀)
藝術音楽では、ホール等広い空間で生演奏を聴く形態が伝統的に確立され、現在でも基準となっている。録音では、この基準を踏まえ、録音技術により、演奏・録音 環境及び録音機器を選択、制御し、音楽の再創造が行われている。そ の過程では、可能な限り良い状態の演奏を残すために、様々な場面で音の状態と音楽の伝わり方について、細部に渡る工夫がなされている。本講演では、録音における音楽の再現に対する考え方、現状における課題、研究で行ってきた音の評価手法等に触れながら、音のバランスと音楽の伝わり方との関係を取り上げる。そして、演奏会及びCD録音時に行われる、ピアノの演奏環境の設定、調整を実際に行い、あらためて、演奏表現 及び音楽への影響と効果を検討したい。
A-3
シンポジウム『藝術音楽の録音における音のバランスと音楽の伝わり方との関係 ~録音による音楽の伝わり方を実際に聴いてみよう~』(鈴木 和秀)
その1)を踏まえ、ピアノ連弾の録音を事例に、演奏・録音環境及び録音技術の選択、制御が音のバランス、そして、音楽の伝わり方に及ぼす影響について、実際に比較、検討を行い、録音に対する理解を深める。

第9回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2014年8月8日(金) 13:30~17:50
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『旋法を再認識しよう~長音階・短音階も旋法の中のひとつ~』(大輪 公壱)
中世・ルネッサンスまたバロック音楽はもちろんのこと、音楽史では19世紀ロマン派、特に国民楽派の作曲家達の作品や、その後のフランス近代・印象主義のドビュッシーやラヴェル、またバルトークをはじめ20世紀半ばを境に活躍したプロコフィエフ、ハチャトゥリヤン、カバレフスキー、そしてショスタコーヴィチ…その彼らの音楽の特色、そしてこれらの音楽の魅力は果たしてどこから来るのかを一言で述べるのならば、それは‘旋法性’ということが出来るでしょう。人々は常に2つのディアトニック音階………即ち長音階と短音階を基に多くの音楽を見てしまいがちです。しかしこの長音階・短音階も旋法の中のひとつ、旋法の特殊な形なのです。このような観点からさまざまな音楽を考えていくとともに、豊富な作品を例に旋法を分かりやすく解説してまいります。そしてこれが演奏に結びついていく事、これを何よりも願っています。
A-2
『演奏と作曲のあり方を考える』(小澤 純)
アルヴォ・ペルト(Pärt, Arvo 1935~ エストニア)作曲の「アリーナのために」という曲を知る機会が有りました。演奏を聴き、楽譜を手に入れてみて見ると「演奏」と言うものを考える中々興味深いものと考えました。非常にシンプルな譜面で少しピアノを学んだ方ならば初見で弾けます。しかし参考にしたCDの中にも同じ演奏者がこの曲を20;18、2;42、3;15、23;07と4つの演奏時間で演奏しているように演奏者の意識、見識を問われる、見られる曲であり、作曲者の意図は伺えるがどのように弾いて欲しいという意思が薄いと言える曲です。私はこの形は古典派前期より前の音楽が演奏に主体がおかれていて、装飾、変奏等も奏者の見識にまかされていたものと同じようなものを感じます。この曲を演奏することで、「演奏と作曲」をどのように考えるか皆さんと弾き比べてみたいと思います。
A-3
『舞踏会の都ウィーンとダンス』(小椋 郁乃)
ヨーロッパではダンスは教養の一つと言われています。オーストリアでは、マナー教育のプログラムの中に、ダンスが組み込まれ小学校で最初に習います。ダンススクールの校長は、マナーの権威でもあります。16歳になると舞踏会のデビュタントの時期となり、社交界デビューの準備に入ります。舞踏会で最初に演奏される曲はオーストリアの第2の国歌と言われる<美しき青きドナウ>この曲が流れると、ダンスの血が騒ぐそうです。ウィーンの人々にとってダンスは、人生を楽しむ大切なアイテムでもあります。舞踏会をご理解頂き、日本が世界に誇るトップダンサーのダンスをご覧いただいて、ご自身でもダンスを体験し、ウィーンの心の一片を感じていただきたいと思います。

第8回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2013年8月9日(金) 13:30~17:50
会場 東海大学湘南校舎10号館

●プログラム

A-1
『シューベルトの鍵盤楽器体験を追体験する 』(平井 千絵)
18世紀末のドイツ語圏での代表的なピアノであった、5オクターブの音域をもつシュタインのフォルテピアノのコピー(堀栄蔵氏製作)と、現代ピアノを、参加者が聴き・弾き較べながら、シューベルトそしてベートーヴェンのピアノ曲が書かれた当時の音とその世界を体験する、参加型の講座。30歳近く年長で生前から高名であったベートーヴェンとちがい、経済的に恵まれなかったシューベルトのそばにあったのは、一時代前のフォルテピアノ、つまり、5オクターブのフォルテピアノでした。モーツァルト時代(ベートーヴェンの青年期とも言えますが)のフォルテピアノの音色と特 徴を知り、その音世界を体験することの重要性と意義を、感じていただけたらと思います。
A-2
『歌曲伴奏実習 』(近野 賢一)
昨年度、本年度 F.シューベルトを取り上げ様々な角度から勉強をしておりますが、その中で歌詞の持つ意味、役割が演奏表現に非常に重要という事が分かってきました。そのため今回シューベルトとその周辺の歌曲を実際に伴奏体験してみる機会を設けました。声、詩とともに演奏する中から表 現に必須の要素を実感出来ればと思います。
A-3
『現代の書法によるアンサンブル実習 』(大輪 公壱 / 二宮 洋 )
20世紀以降の現代書法による課題によって、全員参加を原則にピアノ連弾か2台ピアノと小打楽器、また半音階ベルやクラッピングなどによる実習を行う。これらアンサンブルへの実習によって、単に現代書法への表現に留まらず、古典現代の如何に関わらない音楽構造の空間多元的な意識、即興的な対応力などへの認識を新たにすることが実習目的です。

第7回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2012年8月11日(土) 13:00~17:30
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『音律について 』(小澤 純 / 狩野 真)
現在の西洋音楽に関わる者について問題になる音律=調律法は様々なものが在り、各調律法の特徴、差異を明確に確認する機会が中々無いために、知識としても、実感、経験としても曖昧なままになりがちであります。 この調律法と言うものは単旋律楽器には中々理解しにくいものであるかもしれません。しかし重音、和音を奏する鍵盤楽器奏者に取っては必須の知識と考えます。なぜならば和音の濁り=音楽表現の重要な要素と言う問題が有るからです。(この点からは合唱、合奏も同じと言えますが) このような点から先ず歴史的な経緯を知り、チェンバロを使い実際に調律を変える事によって違いを経験、実感して頂きたくこの企画を行います。
A-2
『言葉が演奏に与える影響について 』(牧野 縝)
音楽は心の内部にあるものを表現することである。話すということも表現活動の一つである。従って言葉を使って話すということも、音楽で何かを表現するということも同じ精神活動である。ということは使用する言語によって、それぞれの音楽に違いが生じても不思議ではない。例えばドイツ語を母語として育った人の音楽と、他言語、例えば日本語を母語として成長した人のそれとの間に、音楽的表現の構築の上で差異があろうことは想像に難くない。このことから我々日本人がドイツ音楽をよりよく演奏しようと希求する場合、当然ドイツ語を学ぶ必要があるということが理解できる。少し具体的な例を挙げると、音楽を演奏する上で音創りは最も大切な原点の一つである。その場 合にも日常使用する母語は大いに関与し、そこに与える影響は計り知れない。特に指摘したいのは、ドイツ語の母音と音創りについての関係である。よく日本人は「R と L」の発音を気にし、正しく発音し区別することが難しいと考えるが、もちろんそれは事実には違いない。しかしより重要なの は子音よりも母音だと思われる。またそれぞれの言語特有のイントネーション(抑揚)も大きく影 響すると思われる。これは旋律の形成に直接関係している。 以上のことを切り口に音楽の学び方を再考してみたい。
A-3
『ウィーンの作曲家シューベルト 』(田口 宗明)
シューベルトは、歌曲の王と言われているように、31歳の短い生涯で、600余曲の歌曲を残しました。オーストリアから一 歩も外国へ出たことがなく、一番遠くへ旅行したのはザルツブルクまでだったようです。ヴィーダーマイヤー時代のウィーンの雰囲気の中に生きたシューべルトの歌曲は、典型的なウィーンの気風を反映した作品だと言えます。そこで同時ドイツ語圏の作曲家であるシューマンの歌曲と比較しながら、演奏を通して両者の違いを感じ、シューべルトの歌曲に浸ってみたいと思 います。

第6回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2011年8月11日(木) 13:30~17:50
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『メディアとしての編曲版』(平野 昭)
モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンの時代に彼等の交響曲や協奏曲などオーケストラ作品をオリジナルな形で聴いた人は多くはいませんでした。今日ではホグウッド、ガーディナー、ブリュッヘン等々が率いる「オリジナル楽器オーケストラ」とか「18世紀オーケストラ」がモーツァルトやベートーヴェンの交響曲を作品成立時の楽器と編成、さらには当時の奏法によって演奏することが珍しくなく、ある意味でオーセンティックな歴史様式による音楽として受容され、多くのファンを獲得しています。しかし、例えば、ベートーヴェンの生きていた時代にウィーンで《英雄》や《田園》交響曲が演奏された回数はおそらく数回(多くて5、6回)であったと思われます。当時の演奏会は新作の発表がメインでした。しかし、ベートーヴェンの交響曲はまたたくまにヨーロッパ中に普及してゆきます。録音も放送も無かった時代、さまざまな編曲版が作品普及における重要なメディアになっていました。ベートーヴェンの交響曲や協奏曲に例をとってさまざまな編曲版を概観します。
A-2
『演奏に役立てるピアニストの指揮実習』(小澤 純)
ピアニストは自分というオーケストラを指揮する指揮者です。指揮を学んだ者から見ると、どのような音楽でも内面にいる指揮者によって指揮されているものでないとおかしなものに聞こえます。つまり指揮出来る音楽でないと変なものです。ところが時折どのように指揮出来るか分からない音楽(演奏)があります。1人で自分勝手に弾いている分にはどうでも良いとも言えますが、2人以上、つまり室内楽になるとこの要素を理解していないと無理が生じます。特に相手がオケの奏者である場合、合わせられなくなります。このようなことが無いように少し指揮の要素を知ってみることもピアノ演奏に役立つと考え、ベートーヴェンの交響曲を題材に指揮実習を経験して頂きます。 加えてハイドン、モーツァルトの弦楽四重奏もピアノで弾いてみましょう。
A-3
『演奏家のためのピラティス・トライアル!』(磯村 叙子)
ピラティスとは、ドイツ人ジョセフ・ピラティスが提唱したエクササイズです。ピラティスのマットエクササイズから、演奏家に有効なものを選び、体験していただきます。用具の関係上、マットでの実践は3名に限られますが、見学者の方もできるだけ身体を動かしていただくつもりです。クールビズでご参加ください。テニスボールがあるかたはご持参ください。6月例会では主に理論の説明をしましたが、今回はその実践です。例会欠席者にもわかるように、簡単な解説もいたします。

第5回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2010年8月9日(月) 13:30~17:50
会場 昭和音楽大学北校舎

●プログラム

A-1
『鍵盤楽器と演奏の関係~バッハからショパンまで』(関根 敏子)
バロック時代のチェンバロから古典派のフォルテピアノ、そしてロマン派のピアノへと、鍵盤楽器は大きく変化してきました。それに伴って楽器の演奏法も大きく変化していきます。それらは楽譜に記されていない部分も多く、楽器そのものの特徴と大きく関係しています。今回は、楽器の構造の紹介にとどまらず、それに伴って生じた演奏法の変化について焦点をあて、映像や録音とともに検証していきます。
A-2
『ピアノ曲の分析と表現』(二宮 洋)
バロックから古典および近現代のピアノ曲について、参加者より事前に希望を受けて、その曲の背景と分析によって総合的に考察し、それに裏付けられた表現解釈を追求していく。曲目の希望者に、部分的にでも演奏して頂くことを原則としたい。
A-3
『音楽史とオーケストラを知らずにベートーヴェンは弾けない』(野本 由紀夫)
昨年度に引き続き、感覚やセンスだけでは演奏たり得ないこと、すなわち「知らないことは表現できない」ことを、ベートーヴェンを取り上げて実感していただこうと思う。そもそもベートーヴェンではなぜ、決定版となるような原典版がいまだに出ないのだろう。古典派ではなぜテンポを揺らすな、と言われるのだろう。オーケストラもピアニストに無縁だと思ったら大間違いである。ベートーヴェンの創作史と分析を交えながらお話したい。

第4回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2009年8月10日(月) 13:00~17:00
会場 昭和音楽大学

●プログラム

A-1
『対位法及び通奏低音〜入門編』(大輪 公壱)
対位法とは「音符対音符」を意味するラテン語に由来しますが、西洋音楽においては複数の独立した旋律を同時に結合する作曲上の技法を言います。ここではルネサンス期の厳格対位法からバロック以降の和声対位法、そして近現代における機能和声の制約を受けない、いわゆる線的対位法までを概観いたします。また、17~18世紀のバロック音楽での合奏、特に2声部以上でその上声部を持続的に支えた通奏低音・・・これは主に数字で示され、鍵盤、あるいは和弦楽器等によって即興的に奏されました。この講義では音源も参照しながら、初歩の通奏低音理論及びその奏法の実際も学びます。
A-2
『ピアノ曲の分析と表現』(二宮 洋)
バロックから古典および近現代のピアノ曲について、参加者より事前に希望を受けて、その曲の背景と分析によって総合的に考察し、それに裏付けられた表現解釈を追求していく。
B-1
『アンサンブルとしての協奏曲体験』(小澤 純 / 牧野 縝 )
コンチェルトのソリストになることはピアニストにとって夢の一つです。ソリストに選ばれることは大変喜ばしいことですが、その時に、経験がないため、また考え方が不明なため大変な思いをすることがあると思います。協奏曲はあくまでもオーケストラとの合奏です。作曲家がオケとの会話をどのように設定したのかをよく読み取って初めて協奏になります。それを、W. A. Mozart自身が残したKV413、KV414、KV415、KV449の4曲の五重奏版で体験することを目的とします。室内楽としても楽しめると思います。弦楽器奏者は経験豊かな人たちです。
B-2
『知らないことは表現できない!~メフィストワルツを例に~』(野本 由紀夫)
ピアノ演奏は、演奏テクニックや表現方法を磨くだけではダメである。「何を」表現するのか、がない演奏は、一流の調理器具だけ揃えたが「何を作っていいのか」わからないレストランと同じである。知識のない演奏がまさにそれである。頭を使った演奏が「頭でっかち」な演奏と思うのは大間違いである。なぜなら、「知らないこと」は「表現できない」からである。それを野本校訂によるリストの《メフィスト・ワルツ》原典版をテキストとして使いながら、学生の公開レッスンを通じて具体的にどのように演奏が変わっていくのか、レクチャーを交えて実施する。

第3回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2008年8月8日(金) 13:00~18:30
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『音と映像で見る演奏史』(大輪 公壱)
エジソンが蓄音機を発明し、19世紀末にはリュミエール兄弟が記録を映像として残すことに成功しました。チャイコフスキーの声、ブラームスの演奏録音、パデレフスキの映像・・・そしてまた後の電気吹き込み時代に至っては、数多くの名演奏が音と映像に刻みこまれ、それらは今日の私たちに多大なる示唆を与え続けています。ここでは主にピアノを中心として、各系譜ごとに資料を参照しながら「音と映像」によって演奏様式を比較研究していきたいと思っています。
A-2
『スター誕生のプロセス〜クラシック業界の仕組みとその今後の展望を踏まえて〜』(柴田 龍一)
クラシック業界のスターは、いったいどのようにして生まれてくるのでしょうか。この素朴な質問に答えるためには、CD業界と音楽業界の仕組みやシステムを知っていることが重要な鍵になります。そこでこうした問題について認識を深めながら、スターが誕生していくプロセスを探っていきたいと考えております。また、私たちが生きるこの時代にあっては、社会の変革や科学技術の進歩に関連して、CD業界と音楽業界も今までに例のないスピードで変化を遂げており、過去の常識が全く通用しない状態になってきております。まさに激動の時代といえる時代にあって、クラシック界は、これからどのようになっていくのか全く予断を許しません。そ相手、このことは演奏家を志す若者やその指導者たちの今後のあり方とも深い関わりを有しています。スター誕生のプロセスと共に、音楽家がこれからどのように努力していけば良いのかについても、一緒に考えてみたいと思っております。
A-3
『ソルフェージュ~フォルマシオン・ミュジカルの授業~』(ローラン・テシュネ / 通訳:関根 敏子)
どのようにテクニック(音程/読譜/リズム/音高/耳の訓練/和音の理解など)と音楽性を結びつけて学習させるか。受験者も一緒に実践してみることで、実践の授業での進め方などを紹介します。
A-4
『ピアノ曲の分析と表現』(二宮 洋)
バロックから古典および近現代のピアノ曲について、参加者より事前に希望を受けて、その曲の背景と分析によって総合的に考察し、それに裏付けられた表現解釈を追求していく。
B-3、B-4
『アンサンブル体験』(小林 倫子 / 三谷 温)
ヴァイオリンとの共演体験を通し、ピアノを弾いているだけでは気付けない表現を体験します。

第2回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2007年8月6日(月) 13:00~17:30
会場 昭和音楽大学南校舎

●プログラム

A-1
『現代のソルフェージュ』(ローラン・テシュネ)
ソルフェージュは聴音と視唱だけで、味気のない練習と思っていませんか。フランスでは1990年頃から「フォルマシオン・ミュジカル」という新しいソルフェージュが提唱され、実践されています。これは、実際の楽曲を使って総合的な能力をつけようとする手法です。ソルフェージュとフォルマシオン・ミュジカルの違いとその歴史、フランスにおける現状と未来、そして日本の大学教育への提案とその実践法などについてのお話の後、実際に体験してみましょう。
A-2
『モーツァルトの舞曲』(関根 敏子 / 村井 頌子)
モーツァルトとバッハのメヌエットは違うのでしょうか、同じなのでしょうか。モーツァルト時代の踊り、とくにウィーンの踊りとの関係は?村井先生が実際に踊ってくださいます。
A-3
『古典から現代までピアノ曲の分析と表現』(二宮 洋)
古典から現代まで、任意のピアノ曲の分析と解釈のレクチャーを参加者の実践で展開します。申し込み時に希望の作品名をお知らせください。その場でも、時間内であれば任意曲の申出を受け付けます。
B-2、B-3
『アンサンブル体験』(小林 倫子 / 三谷 温)
ヴァイオリンとの共演体験を通し、ピアノを弾いているだけでは気付けない表現を体験します。
♪モーツァルトKV296、301、304、ベートーヴェンのスプリング、フランクなどから1曲(楽章)を選びお申し込み下さい。

第1回 演奏表現学会主催ワークショップ

●概要

日時 2006年8月7日(月) 10:30~17:30
会場 昭和音楽芸術学院

●プログラム

A-1
『近代・20世紀の音楽様式の分析と表現~ドビュッシーから現代曲まで~』(二宮 洋)
ドビュッシー「帆」 「沈める寺」 「花火」などの他、近現代曲の分析と解釈を参加者の実践で展開します。
A-2
『バロック舞曲を「踊り」らしく弾く』(関根 敏子)
日本人演奏家が苦手とする舞曲。バロック時代の踊りのアクセントやステップを理解した演奏によって、思いがけないほど活き活きとした魅力が出てくることを、実際の演奏を通じて体験します。
A-3
シンポジウム『日本の音楽教育について』(大輪 公壱)
演奏家、作曲家、音楽学者、音楽大学指導者たちが日頃感じている問題点について話し合います。
A-4
『J.S.バッハ演奏法をカンタータから探る』(関根 敏子)
多くのピアノ奏者は、バッハの作品では声楽曲が重要な位置を占めていることを知りません。ここでは、教会カンタータをヴァイオリンや通奏低音とともに歌ってみることで、バッハ独自の響きや表現法を体験することを目的としています。
B-1
『J.S.バッハ インヴェンション演奏法』(磯村 叙子)
インヴェンションは、本来バッハが10歳の長男に作曲法と演奏法を同時に教育するために書いた作品です。そのため演奏にあたっては、拍子記号や音楽様式など、バッハの指導目的を理解することが重要になります。
B-2、B-3
『異種調律の体験』(狩野 真)
それぞれの調性がもつ固有の性格が、古典調律により明らかになる。参加者は実際にチェンバロを弾きながら体験できます。
C-2
『現代におけるベートーヴェン<ピアノソナタ>の演奏表現』(三谷 温)
様々な楽器、楽譜、視聴覚資料などの研究から、現代における創造性あふれる新鮮な演奏表現の可能性について考えます。
C-3
『モーツァルトの室内楽・共演体験』(小林 倫子)
ヴァイオリニスト小林倫子さんとモーツァルトのヴァイオリンソナタの共演を楽しんでいただきます。